大型魚への憧れ【釣り】

皆さんこんにちは! アルクスポンド焼津の飯塚です。

桜の季節も過ぎ、時折夏日にもなるような季節となってきました。
渓流を歩くと新緑が眩しく水に浸っているだけで癒されてしまう安上がりな渓流人です。
多くは3月に解禁を迎え9月いっぱいで終わってしまう自然渓流。禁漁の目的は産卵活動保護の為。早い個体はお盆になるころには立派なシャケ顔になったオスも現れます。

サケマス類の多くは秋に人生ならぬ魚生の集大成を果たすべく、日々体力を蓄えるため給餌を続けていきます。
これは自然のフィールドだけではなく、管理釣り場でも同様に、秋に向けての体力の為、荒食いの時期となります。また秋には縄張り行動が見え、オス同士の戦いがアチコチで見られます。オスは自身の遺伝子を残すべく周りのライバルと闘うために顎を変形させます。また噛まれても大丈夫なようにウロコを皮膚に埋め粘膜で体を覆います。こんな時期のオスを捌いた方は、ヌルが多くて包丁の刃が立ちにくい経験をされた方が多いかもしれません。
自然河川でそんなシャケ顔と出会うと風格やカッコよさに魅了されてなりませんが、将来の渓流の為には出来れば、そっとしておきたいものです。
さて春の溪に魚の餌となるものは、小型の水生昆虫が主になりフライでイミテート出来ます。他には共食いも起き、この習性を利用したのがミノーやスプーンの釣りとなります。
小型の魚を狙う後者は必然的に大きい個体が狙いやすくなります。アルクスポンドでも「大きい魚の狙い方」などご質問を頂きますが、概ね小さいフライより大きいルアー。ドンピシャの答えではありませんが、当たらずも遠からずなのでしょう。
渓流にルアーの方と同行して頂くと大型はほぼルアーに軍配が上がります。ですが、季節が進むにつれてアリやバッタ、コガネムシなど流された小型の陸生昆虫も魚の餌になっていきます。こうなると若干でもフライにも勝機が現れます。特にイワナは緩い流れを好み、出来るだけ一口でお腹が満たせるような費用対効果の高いエサを好むため、大き目なフライをゆっくり流してあげると、ゆっくり姿を現します。同じ溪に住むヤマメやアマゴとは非対称の性格を思っていますので、釣り分けをする釣り人も少なくありません。
管理釣り場でも大き目なフライをポカンと浮かばせていると、ニジマスよりイワナやブラウンなどが好んで出て来ることがあり魚の性格が現れます。
大きい魚への憧れは釣り人の永遠のテーマです。渓流で大きい魚を獲る為にはルアーに分があると言っても、ドライフライにこだわり続け、釣れちゃったビッグフィッシュに溢れるドーパミン。たまらんのですよ。とまぁ私の拘りはさておき、大きい魚を釣っていただきたく連休中も良型の放流がありました。また6月の毎週土曜日も良型放流を行いますので、是非お楽しみください。